TravisMathew トラヴィスマシュー

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2021.01.17

-スペシャル対談- Ryo Ishikawa(Pro Golfer) × Yoshiki Nishioka(TravisMathew パタンナー)

ツアーデビュー以来、プレーはもちろん、ファッションの面でも大きく注目されてきた石川遼プロ。いま現在は、ゴルフウェアやパンツをどのように見つめ、どんな基準でチョイスしているのか。トラヴィスマシューのジャパンモデルにおいてパタンナーを務める西岡吉紀氏との対談で、トラヴィスマシューへの思いとともに語ってくれた。

 

 

ウエストではいても、落としてはいてもカッコいい


石川遼(以下:石川) じつは西岡さんとは、トラヴィスマシューで初めてお会いしたわけではないんですよね。以前も仕事でご一緒したんですが、今回のほうがより近い関係で仕事ができる環境ということで、すごくうれしく思っていました。


西岡吉紀(以下:西岡) そう言っていただけて、本当にうれしい限りです。僕も石川プロとお会いするとき、「今日は何の話ができるのかな」と、毎回すごく楽しみなんですよ。


石川:僕には専門外のことで、まったくの趣味の範囲ですが、これまでもいろんなお話をさせてもらって、すごく勉強になっているんです。


西岡:洋服が大好きなことや、洋服のことを感じながら着てくださっていることは、話される言葉からもすごく伝わってきています。石川プロは、ゴルフウェアのカッコ良さについて、どんなことを思っていますか。

 


石川:以前からずっと、シルエットとかフィット感が気になっていました。たとえば同じウエスト31インチでも、なぜ、このパンツはきれいに見えて、このパンツは違うのかと。カッコ良く着こなしている人というのは、ただ単にサイズがピッタリなだけではないように感じます。その人の体型に合った選び方やウェアの形などが組み合わさって、カッコ良さが倍増すると言いますか。その点、トラヴィスマシューは、一つひとつのもののサイズ感が多少ずれても、良い感じで着られるブランドのように見えます。スポーティーにも着られるし、西海岸のリラックス系なので、ゆったり着ても大丈夫だと。すごくいろんな人の体型に合いやすいかなと思いますね。加えて、ポロシャツの裾をパンツに入れてもいけますし、終わったあとに外に出せば、街にご飯を食べに行けるカッコ良さも持っています。ゴルフに堅苦しいイメージもあるなかで、両方を満たすという楽しさを僕は感じるんですよね。ゆったり感、時間の流れがゆっくり感じるようなブランドのように思うんです。

 

西岡:トラヴィスマシューは、そういう着こなしができるブランドですよね。パンツも、ウエストの設定寸を少し緩い感じでつくっているんです。だから、ゴルフでシャツの裾をパンツに入れて、きっちりウエストではくときには、ベルトを締めれば大丈夫で、タウンで着るときやカジュアルなゴルフの際には、ちょっと落としてはくのもOKな設定なんです。落としてはいたとき、足が短く見えないように股ぐりの部分もつくっています。

 

石川:足が短く見えないところが、すごいですよね。僕の考えですが、人間は腰の位置ではくのがいちばん落ち着くような気がするんです。中途半端にヘソの少し下くらいが、いちばん落ち着かない感じがします。トラヴィスマシューのパンツは、その心地良い腰の位置に落としやすいようにできています。しかも、そこがいちばん良いシルエットになる。ものすごくはきやすいので、僕はけっこうハマっています。普通のパンツはバランス的に、ウエストをしぼっていて、そこから広くなっていく感じだと思うのですが、トラヴィスマシューはその割合が小さいということですか。

 

西岡 そうですね。正面から見たとき、男性はそんなにウエストが細くなるわけではないので、お尻からウエストにかけて、どちらかといえば真っ直ぐめにして、股上は長く、股下が短いバランスになっています。それを、あえて落としてはくという設定がカッコいいんですね。人間の体と洋服の間にいかに空気を入れるか

 


石川:西岡さんは、ゴルフウェアのパンツと普通のパンツの違いや、ゴルフウェアならではの部分をどんなふうに捉えているんですか。

 

西岡 普通のパンツは大きく言えば、真っ直ぐ立ったときにきれいに見えるスラックスと、運動量があるジーンズやワークパンツ的なものの2つに分かれると思います。一方でゴルフは、見た目にスッとしていないとカッコ悪いスポーツだと思いますが、運動量もあります。

 

石川:そこの難しさは絶対にあると思います。

 

西岡:もちろん、素材やデザインも大きな要素を占めるのですが、パターンとしてもスラックスとワークウェアの両方の要素をいいバランスで取り入れていくのがゴルフウェアなのかなと思います。ゴルフでは、足を広げたり、屈伸したりといった動作がすごく多いですが、そうなるとパンツの後ろ側の運動量がすごく必要になってきます。素材の力も借りながらですが、立体感といったものをいかにつくっていくかということをいつも頭に入れながら、パターンを引くようにしているんです。

 

石川:そこがおもしろくて、たとえば股下の長さも、素材によって、「これは長く」とか、「この素材は、ちょっと硬いから」というふうに、細かく調整したりするわけですよね。足首にかけてちょっと細くしていきましょうというときも、どういう割合で細くしていくかというところまでこだわるわけじゃないですか。トラヴィスマシューのパンツは一貫して、ヒザから下に独特のゆとりがあるように思うのですが、そこは狙いがあるのですか。

 

西岡:その部分を変にすっきりさせると、トラヴィスマシューの空気感をつくり出すのが、すごく難しいと思うんです。洋服のゆとりとは、人間の体と洋服の間に空気を入れるということですよね。そこにいかにトラヴィスマシューらしい空気を入れていくか。そんなことを、すごく考えながらつくるようにしています。それが伝われば、うまくできたなと思うんです。